2009年05月06日

THE BLUE WHARF/湾ダ 輪ダ



Let's Co Wonder Cycling! ってな訳で輪港(注1)してきました。
ルートは、スライドショー Bridge to Bridgeをご覧下さい。

注1 輪行(分解した自転車を専用のバッグに詰め、電車、船、飛行機などを使い出掛ける事)の
入力ミスではなく、文字通り、港湾地区に自転車で出掛ける事。英語表記は、wonder cycling!

何で!そんな所に行くの?物好きだな。って言われそうですが、特別な理由はなくって
自分の身近にあった場所が、野山ではなく、埋立地であり、港湾だったと
で気持ちの良い方に走っていったら、着いちゃったって感じです。
それと休みが平日の不定休なもので、週末に仲間とロングライドとか、美味しいものを
食べにポタリングなんて事も、なかなか出来ないんで必然的にこうなったって訳で

で港南大橋をブリクライムしてきました。港南って聞くと、横浜な感じですが、行き先は品川ふ頭。




一見、危険だと思われがちな港湾地区ですが、猛スピードで追い越していく自動二輪
停留場のバス、客待ちのタクシー、幅寄せしてくるトラックなどの波状攻撃を受けながら
PSL(注2)な幹線道を走るより道も広いし、敵は大型トレーラーだけなんで
その一点に神経を集中させていれば良いので、むしろ事故リスクは低いのかなって思います。
まあ、相手がデカいので当たったら最後ですけど。

pil.jpgpilship.jpg
Public Image Ltd.             Pacific International Lines incorporated

注2 幹線道などの公共のスペースには限りが有り、狭いという意味のPublic Space Limitedの
頭文字から取った略称で、Sex Pistols解散後、John Lydonが組んだバンド
PIL(Public Image Ltd.)とは無関係。


港湾の魅力って何でしょう?
ボクはビビワン・ウエイストフトウ(注3)なところとか、日常と地続きでありながら
空想の世界に繋がっているところに惹かれます。
なんたってペスターやキングジョーが、ウルトラマンやセプンと戦ったりした訳ですから。

注3 港湾には、マリーナなどに代表されるフォトジェニックな美しさと
油にまみれてドブネズミの様に働く労働者の姿が、表裏一体となって、存在するという意味。
もちろん、その働く姿には写真にはうつらな美しさがある。
セディショナリーズなど、パンクをファッション面からリードし
今も活躍するデザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッドとは無関係だが
パンクにも写真にはうつらな美しさがある。という共通点は存在する。




ボクは元々、京浜工業地帯の生まれで、といってもどデカいプラントがある様な所ではなく
下請けの町工場が林立するー典型的な大田区のイメージですねー所で
旋盤の奏でるシューゲイザー・サウンドやドラム缶から溢れる金属のドレッドロックス
なんてありふれた日常でした。
ちょうどその頃は、道路がアスファルトに舗装されていったり
テレビが白黒からカラーに変わっていく真っ直中で
もちろん、家電リサイクル法も粗大ゴミの回収が有料なんて事もなかったんで


ボクは捨てられたテレビから部品を抜いて
真空管を宇宙船、基板を宇宙都市、そしてスピーカーをUFOに見立てて遊んでいました。
もちろん母親は、ゴミを拾ってくるのをいい顔はしませんでしたが
何と言っても家の前がごみ捨て場だったんで、それは避けられない事態でした。
ひょっとしたら、埋立地や港湾のジャンクな面に惹かれちゃうルーツは
そこにあるのかも知れませんね。

因みに工場の写真で、ボクが好きなのは、きらめく夜景よりも青い空と青い海を背景にした
ヨーロッパの旅行ガイドによくある古城が、工場に置き変わったイメージですね。


これ、面白くってお勧めです→きちんと回そうQTVR


焚き火とかも普通に出来て、それで焼き芋を、ってなると話としては綺麗ですが
そうはならず、拾ってきたニクロム線を投げ込んで、青く燃える炎や
熱で変型していくプラスチックを眺めて楽しんでいました。

変型といえば、先日、国立新美術館でアーティスト・ファイルを見たんですが
その中の宮永愛子さんの作品で、ナフタリンで作った靴のオブジェ「凪の届く朝」がありました。
それはナフタリンですから、気化しながら、少しずつ形を変えていきます。
もちろんプラスチックの変型よりもずっとゆっくりなスピードなので
目で追える訳ではありませんが

変化を視覚的にとらえるというのは、プロセスを知る事であり、とても大切に思います。
しかし近頃では、ナフタリンと逆の意味で変化を視覚的にとらえる事が難しくなってしまいました。
大人達は社会変革の中で、変化のプロセスを経ずに、物事が180度変わってしまう事も
受け入れざるを得ませんし、こども達でさえ、結果ばかりしか見てもらえません。
それはとても悲劇的な事で、物事は時間をかけながら変化し、時間をかけるからこそ
時に発生するエラーを修正出来るのだという、当たり前の事が忘れ去られてしまうのです。




さあ、みなさん!Wonder Cyclingに出掛けましょう。
だって自転車の楽しさは、目的地に早く着く事ばかりではなく、その道程を楽しむ事にも
ありますから、特別な場所でなくたって良いんです。
ひょっとしたら行き先さえ決めなくても、良いかも知れません。
だってその道程を楽しめれば、たどり着いた所が、特別になるから


           特別じゃなくても 自転車で走りたい
           写真にはうらない 楽しさがあるから
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posted by Johnan 城南 Rotten at 04:15| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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